2015年01月21日
アナグマの飼育実験の準備

科研プロジェクトは、初年度が終わろうとしている。スケジュールとしては計画通りにこなしているが、悩みの種は、ニホンアナグマの臭腺分泌物のサンプルがなかなか増えないことである。低密度で生息し、生体捕獲しないととれないアナグマのサンプルは、捕獲調査の可否にサンプル取得のキーがかかっている。

イギリス留学時にこの企画を思いついて、2005年に日本に帰ってから、捕獲調査のたびにアナグマから採取して、数がまとまったらガスクロ分析にかけようとおもい冷凍庫に入れていたサンプルは、2011年3月の大震災のときの計画停電により溶けてしまい、全部だめになった。たまたま、小さいファンドがとれたので震災の1ヶ月前の2月に2サンプルのみを名古屋の分析会社のラボに発送してあって、サンプルは停電の影響を受けずにしみ、その結果のみがしばらくの間は、最初の成果だった。

「科研で4年あっても、安心はできない」と思っていた矢先、東京農大から、飼育されているアナグマを譲り受ける話がきた!さっそく、飼育設備の準備をはじめたところである。